あなたと運命の番になる
和真は副社長室でパソコンに向き合っていた。
瞬から電話がかかってくる。

メッセージのやりとりはたまにするが、電話なんて珍しいなと思う。

「瞬どうし・」

「蘭ちゃんがいなくなった!!!」

瞬が焦って話す。

「蘭ちゃんのお母さんからまだ帰ってないって連絡が来た。工場にはもういないし、蘭ちゃんと連絡が繋がらない。」

「なんでだ!!蘭はタクシーを使ってるはずだろ。それに田中さんや田所さんと一緒じゃなかったのか。」

和真が声を張り上げる。

「田所さんは今日休みだったんだ。田中さんが多分いつも通りタクシーの所まで送ってったと思うんだが・・。」

「そうか・・。蘭にあげたネックレスにGPSをつけてる。できる限りつけるようには話してあるし、今もつけていたら居場所を特定出来るかもしれない。その事もふまえて、警察に連絡する。瞬にもまた連絡するから、動けるようにしておいてほしい。」

和真はそう言って電話を切った。
蘭の居場所を調べる。
ここよりも田舎町へ速い速度で移動しているのがわかる。

車で逃げているな・・。
場所はおそらく・・。

和真は警察に要請を頼み、自分も急いで車を走らせた。
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