あなたと運命の番になる
「降りて。」

そう言われて着いたのが、森林の中にある1軒の家の前だった。無理やり中に入れられると、すぐ扉に厳重なオートロックがかかる音がする。

「蘭ちゃんとこれから住む家だよ。2人の再会を祝って。」

遊助はそう言って無理やり口付けをする。
きもちわるい・・・
蘭は涙目になりながら、身体を退けようとするが、遊助の力には叶わない。

「なかなかみんなこの場所を見つけられないだろうね。番になれば蘭ちゃんは俺を恋しく思うことだろう。メインパーティーはもう少ししてからだ。」

遊助の言葉を聞き、震えが止まらない。
番になってしまえば、心がどんなに嫌がっても体が相手を求めてしまう。このまま遊助の番になってしまうという現実は蘭には重すぎる。

嫌だ・・。和真さんに会いたい・・。
蘭は大切な人を思い浮かべ涙を流した。
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