あなたと運命の番になる
飲み会も中盤にさしかかり、異性の話で盛り上がる。

俺はこういうところに惚れて結婚したや、彼女募集中など様々だ。

「大黒さんはどんな男性がタイプなの?」

会話を振られる。
蘭は自分は恋愛は出来ないと思って生きてきた。
そのため、タイプなど考えたことがない。
ただ、ぱあーーっと和真が浮かぶ。

「えっ、あっいや、特にないです。」

脳内から和真を追い払うように、少し赤みのある頬をして答える。

「そんなわけないわよ!
こういう人かっこいい〜とか思うでしょ!!」

酒に酔った田中が詰めてくる。

「えっと、うーん、、、。」

こういう時なんと答えたらよいかわからない。
ちょうど良い返答が思い浮かばず焦る。

「結局、好きになった人がタイプよねー。
私、かっこよくて、安定した仕事の人がタイプだったの。
だけど旦那はイケメンってわけでもないし、フリーランスで仕事してるわ。」

田所が発言してくれて安堵する。
そして田所の旦那のことを話す顔つきがとても優しそうで好きなんだなと分かる。

「田所さんはの旦那さんは優しいよねー!愛されてて、羨ましいわ。旦那さんが仕事休みの日とかいっつも迎えに来てるもん。」

田中が言う。

「ラブラブなんだ。いいなー。
旦那さんのどこに惚れたの?」

男性達が言う。

「そんな事ないですよ!もう子供もいますし・・・ 。
優しさと仕事に対する真摯さですかね。
あと、こんなにも自分のことを愛してくれる人は他にいないって思いました。」

田所はほろ酔いのため、いつもなら言わないような発言をする。
みんなのフーフーという野次が飛ぶ。

「大黒さんのこと愛してくれる人を大切にしたらいいと思うわ。案外もう近くにいるかもよー。」

田所は少しニヤッとして話した。
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