あなたと運命の番になる
和真は瞬のいる工場長室を目指して歩く。
和真が通るたび、多くの社員が振り向く。圧倒的なオーラは見るものを虜にする。一瞬すれ違っただけでは、山城和真と谷本和真を同一人物だと見抜ける者はいない。

「山城和真だ。入るぞ。」

ノックをして、返事を待たぬままドアを開けた。
瞬が数人とテーブルを囲んで、会議をしていた。
一斉にみんなの注目が集まる。

「来るの思ったより早かったね。もうすぐ終わるから、その辺に座ってて。」

和真に声をかける。

「ごめん、続けようか。」

瞬は声をかけるもみんなが和真を何者かというように見ているのがわかる。

「あー、この人はヤマシロの次期副社長の山城和真だよ。ちなみに俺の兄貴笑」

瞬はさらりと話すが、みんなの背筋が伸びたのがわかる。和真は俺に紹介されて会釈はしたが、特に何も言わなかった。
圧倒的なオーラに副社長という肩書き。愛想を振りまかない彼の性格が余計に彼を大きく見せる。

いつもと違う雰囲気の中、会議は進められた。
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