過去夢の少女
☆☆☆

久しぶりに過去夢を見たのは河村結夏たちの謹慎が解けて登校してくる日の朝だった。
だけどその夢はいつもと違った。

私はお母さんを見ていた。

普段は自分がお母さんになってイジメを体験している夢だったけれど、今日の夢は第三者となってお母さんを見ていた。

お母さんは大人になった姿で、見た所今と変わらない。
そして立っている場所はこのアパートのリビングだ。

リビングには電気がついていなくて、窓から差し込む月明かりでうっすらと照らし出されている。

普段から慣れている場所だからすぐに気がつくことができたけれど、他の人だったらきっとどこにいるのかわからなかっただろう。
お母さんは1人で夜の街へと出ていった。

この時間は私はすでに寝ているから、ちょっとの物音では目が覚めない。
車を運転してやってきた場所は見知らぬ一軒家だった。

こじんまりとした平屋で、周りに背の高い建物があるせいで日当たりはかなり悪そうに見える。
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