イケメン転校生に恋をした
 教科書を読むふりをして二人をまたちらりと見る。

 やっぱり、話しかけられる雰囲気じゃないなぁ……
 でも、二人の話を聞いてるだけでも楽しいのが、また困っちゃう。

 大翔君の今まで知らなかった話が、どんどんと聞けちゃうんだもん。
 楽しいよそりゃ。

 「困ってるねぇ」

 突然背後から話しかけられてびっくりしちゃう。
 振り向くと、そこにいたのは若菜ちゃんだった。

 「ど、どうしたの?」
 「それはこっちのセリフだよ。やっぱり二人の会話に入れないの?」
 「うん」

 私は小声で頷く。

 「それは困ったね」

 きっと、若菜ちゃんも私が満足する答えなんて持っていないのだろう。
 親友は考え込む素振りを見せる。

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