金平糖の白いまほう


 「ありがとう!いやー助かったわ、マジで」



 「い、いきなり…だったもんね。こんな大降りになるとは、驚きだよね…!」



 なんとか言葉を絞り出す。



 「いや、そうなんよ。こんな雨降るなんて、聞いてない」


 「ねー…!昨日の天気予報では、晴れだったのに…ね!」


 「そうなの?天気予報あんまちゃんと見てないんだよね」


 「え…見た方が良いよ…!」


 「そうだよね、分かってるんだけどいっつも見忘れるんだよなー」


 あははー、と笑う清澤君を見ながら私も笑った。


 でも正直、


(距離近すぎるよぉ、あ!私臭くないかな……臭かったらどうしよう…)とか



(歩幅ってどうしたらいいの…、やばい、今までどう歩いてたか分かんなくなってきた…!)とか



 そんなことばかり考えてて、会話があまり頭に入ってきていなかった。



 (て言うか、私今ぜったい顔赤い…お願いだからこっち見ないで…)




 と、すぐ横の清澤君に念を送る。



 そんな私の念が届いたのか、清澤君は前を向いたまま話し出した。



    
< 8 / 12 >

この作品をシェア

pagetop