クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由～隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる～

「……航輔君、あのね。あなたが私のことを想ってくれてるとか……私には信じられないの。今、自分に何が起こってるのかもよく理解できていなくて」


「……すみません。だけど、信じてもらえないと困ります。詩穂さんは、僕の憧れで、いつもキラキラ輝いてて、近くで見ていたらドキドキするんです」


「そんな……。嘘だよ」


「嘘なんかじゃないです」


「だ、だって、キラキラしてるのは航輔君の方だから」


「……僕、キラキラしてますか？」


「も、もちろん。航輔君は見た目も良くて華やかだし、ものすごく才能もあるし、料理だってできるし、みんなに好かれてるし」


「……みんなに……好かれてますかね、僕」


「うん。みんな、航輔君が大切だよ」


「みんなに好かれてるって、大切だって、そんなのすごく曖昧です。それはただ適当な言葉を並べてるだけで……僕に対しての詩穂さんの想いは何もわからない」