クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
「瑠香がどうしたんですか?」


一刻も早くこの場を去りたいけれど、瑠香のことと言われたら無視するわけにもいかない。


「こんなとこで話せることじゃないからさ。君の部屋に行こうよ」


サァッと血の気が引くような気持ち悪さに襲われる。瑠香は、どうしてこんな人と……


「る、瑠香に内緒で部屋に入ってもらうわけにはいきません。あなたは瑠香の彼氏ですから」


「は? 詩穂ちゃん、真面目過ぎない? 子どもじゃないんだから。それとも、お高くとまってるの?」


このバカにしたような言い方に嫌悪感を感じる。
その上、「詩穂ちゃん」と呼ばれて背筋が凍った。


「……」


「詩穂ちゃんさ、昔、瑠香に男盗られたんでしょ?」


「えっ!?」


「聞いたよ、瑠香に。あいつ、自慢げに話してた。詩穂の彼氏を奪ってやったって。女は怖いよなぁ」
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