クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由～隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる～

その言葉が胸に迫り、涙が溢れる。
今、私の中には、瑠香のことが好きな自分がちゃんといて、「ハピプレ」で笑う、瑠香と自分の映像がしっかりと頭に浮かんでいた。


「ありがとう……ございます。私、拓弥さんの言葉に救われています」


「俺には詩穂ちゃんしかいない。もし佐和田さんが俺に興味を持ってくれたとしても、俺の気持ちは1ミリも揺るがない」


「拓弥さん……」


「『姫川 詩穂』、俺は君だけを愛してる。だから……何かに気を使ったり、遠慮して俺と離れるなんて絶対考えないでくれ」


「でも……」


「でもじゃない。これ以上は彼女に何も言わせない。俺はもう絶対に詩穂ちゃんを悲しませたくない。君は、俺の全てだから……」


そう言って、拓弥さんは、私が抱えていた迷いを消し去ってくれた。
ギュッと抱きしめる体から、いつもの優しい香りがする。大好きなこの香り、私は拓弥さんの腕の中で守られていると感じた。


「俺の彼女になってほしい。恋人として俺のそばにいて。ずっと、一緒にいたい」