クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
「拓弥さん、来てくださったんですね。お忙しいのにすみません、ありがとうございます」


「亜里さん、遅くなってすみません。本日はおめでとうございます。沙織のこと、どうぞよろしくお願いします。お2人の幸せを心から願っています」


「ありがとうございます。はい、幸せになります。拓弥さんも、横にいるとっても可愛い奥さんと、ずっとずっとお幸せに」


薄いピンクのドレスが良く似合う亜里さんは、拓弥さんに優しく微笑んだ。
その顔を隣で見守る沙織さんもまた、自然に笑みがこぼれていた。


「ありがとうございます」


「それから詩穂さん、初めて会った日の約束、覚えてますか?」


いきなりの質問に驚いた。


「約束……ですか?」


亜里さんはうなづいた。


「あの時、私が言ったように、詩穂さんは素敵な彼氏……いえ、旦那さまを連れてまたここに来て下さいました。願いが叶ってとても嬉しいです」
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