クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
「今はまだ同じオフィスのメンバーを覚えてる途中だ。接客部門まではまだ……」


歩きながら話す桐生課長の速度に合わせ、私は小走りで後を追った。


「だったら早く覚えて下さいね。私は、瑠香でいいですから」


「……名前呼びはしない主義だ」


「えっ、そんなの、何だか寂しいですよ~。私、仲間同士、ガチガチにならずにみんなでワイワイ楽しく仕事がしたいです。だから、本当に……瑠香で大丈夫ですよ」


シャイな課長にはグイグイいくしかない。
こういうお堅いタイプは女性から押されないと動けないだろうから。
そうやって、私はいつも彼氏を作ってきた。
だから今度だって……


「社員同士、親しくなり過ぎるのも問題だ。そのあたりはよく考えながら行動してほしい。君は接客部門だから、特に、お客様にはどうすれば喜んでもらえるか、それを第1にしっかり考えてもらいたい」


か、堅い。
真面目過ぎるでしょ?
あまり目も見てくれないし。
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