警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
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話しを聞いた警官は、次々とそれらをメモしていった。
男性にしてはきれいな字を書くなあ、と頭の隅で思った。
「男に拒否の意志を伝えたら悪化した、と。どれくらい前だ?」
「一週間前です。毎日怖いです」
彼女は思わず自分を抱きしめた。『おかえり』とメールが来たときのことを思い出す。どこからか自分を監視しているのだと悟ったときの恐怖は今でも生々しくて全身が震える。
「彼氏ができたって言っても嘘だろって言われて。SNSはやめたし、ベランダに男物を干したりいろいろしたけど、全部だめで」
「その後、会社の窓口には相談したか?」
「したけど、ダメでした。今度は明確な証拠がないと言われてしまって」
「メールがあるのにか?」
「今はフリーメールで送って来るんです」
「それならメールはそいつが犯人とは限らんだろ」
「警察の人がそんなことを言うなんて」
小夜歌はショックでうつむく。
「警察は証拠がなくては動けない」
「メールの送り主も警察が調べてくれるんじゃないんですか?」
「被害届が出れば調べるが、時間がかかるぞ」
突き放すような言い方に、小夜歌は落ち込む一方だ。警察はどうして市民に寄り添ってくれないのだろうか。
「まずはすぐにできるところから手を打つべきだ。部署異動は可能か?」