眠りの令嬢と筆頭魔術師の一途な執着愛
ローラの膝の上にあるローラの手をぎゅっと握り締め、ヴェルデはイヴに聞いた。いつもの優しい顔ではなく、真剣で今にも食ってかかりそうな勢いさえああるのだが、それを何とか必死に堪えているのが伝わってくる。
ヴェルデの隣に座っていたフェインも、イヴの顔をじっと見つめていた。
「説明した通り、俺たち兄弟はエルヴィン殿下の末裔にあたる。エルヴィン殿下は当時ティアール国で斬首されたそうだが、エルヴィン殿下と結婚し子供を産んだイライザとその子供であるユンは、ギルジェ国に追放されたんだ」
ティアール国とギルジェ国は当時敵対していた。敵対している国に放り投げると言うことは、のたれ死ねと言っているようなものだ。実際、イライザたちの生活はかなり苦しかったようだ。言葉にできないようなことにも手を染め、イライザは何とかユンを育て上げたらしい。
そして、イライザは息子のユンにこう言い聞かせていたそうだ。
ヴェルデの隣に座っていたフェインも、イヴの顔をじっと見つめていた。
「説明した通り、俺たち兄弟はエルヴィン殿下の末裔にあたる。エルヴィン殿下は当時ティアール国で斬首されたそうだが、エルヴィン殿下と結婚し子供を産んだイライザとその子供であるユンは、ギルジェ国に追放されたんだ」
ティアール国とギルジェ国は当時敵対していた。敵対している国に放り投げると言うことは、のたれ死ねと言っているようなものだ。実際、イライザたちの生活はかなり苦しかったようだ。言葉にできないようなことにも手を染め、イライザは何とかユンを育て上げたらしい。
そして、イライザは息子のユンにこう言い聞かせていたそうだ。