眠りの令嬢と筆頭魔術師の一途な執着愛
「ヴェルデ様……本当にもう……だめ、です」

 唇が離れて、はあっと悩ましげに息をつくとローラは顔を赤らめながら少し怒ったように抗議をする。

(本当に可愛い、可愛すぎて無理だ。いつもより体のラインがよくわかるし、肩も出てる。普段隠れているうなじだって今日は見えるし、すべすべな白い肌がより一層わかってしまうな。この美しいドレス姿が他の男たちの目に入ると思うと本当に我慢ならない)

 だが、ガレス殿下が絶対に来いと言っていたし、何よりも夫婦になってからは初めての社交の場だ。

「仕方ないな、行くとしよう。でも、ローラのその顔が落ち着いてからじゃないとね。あまりにも色っぽい顔だから誰にも見せられないよ。それに、リップも取れてしまったな。ごめん、直さないと」

 ヴェルデからのキスのせいで蕩けたような表情のローラを見ながら、ヴェルデは満足そうにそう言うと、ペロリと唇を舐めてからクスリと笑った。


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