眠りの令嬢と筆頭魔術師の一途な執着愛
「実は貴族の一部の間で、ヴェルデの結婚相手について色々と物議を醸し出していてな。噂では百年眠っていた眠り姫がこの国に来たせいで、隣国から姫を狙う人間が国内に侵入した、と。しかも隣国だけではなく他の国からもそのような人間がいたとわかってね。そんな人間が国内をうろうろしていたのは問題だと言う者もいれば、そもそも姫を狙うフリをしているだけで、国内に侵入することが目的で姫も其奴らの仲間なのではないかと勘繰る者までいる」
レイナーの話を聞きながらヴェルデの顔はどんどん険しくなっていく。
「それで、騎士団長である俺に矛先が向いたわけだ。直接接触して、探りを入れてこいと言われたのだよ。だが実際に会って話をして取り越し苦労だったとわかったよ。ヴェルデの奥様は本当にヴェルデを思ってこの国にいるようだ」
そう言われて、ローラは微笑みながら頷く。だが、ヴェルデの顔は晴れなかった。
「そのローラを疑っている貴族たちがどなたなのか教えていただけますか。俺が直々に話をつけに行きましょう」
「その必要はない。そんなことしてみろ、お前はその貴族たちに怪我でもさせてしまいそうだからな」
ザワッとヴェルデたちの周囲がざわつき、声のする方を振り向くとそこにはサイレーン国第一王子のガレスがいた。
レイナーの話を聞きながらヴェルデの顔はどんどん険しくなっていく。
「それで、騎士団長である俺に矛先が向いたわけだ。直接接触して、探りを入れてこいと言われたのだよ。だが実際に会って話をして取り越し苦労だったとわかったよ。ヴェルデの奥様は本当にヴェルデを思ってこの国にいるようだ」
そう言われて、ローラは微笑みながら頷く。だが、ヴェルデの顔は晴れなかった。
「そのローラを疑っている貴族たちがどなたなのか教えていただけますか。俺が直々に話をつけに行きましょう」
「その必要はない。そんなことしてみろ、お前はその貴族たちに怪我でもさせてしまいそうだからな」
ザワッとヴェルデたちの周囲がざわつき、声のする方を振り向くとそこにはサイレーン国第一王子のガレスがいた。