リストランテ

第2章 ローンのひみつ

『うぅ〜ん。いい臭いがする!!ポモドーロの甘酸っぱい香とこの香ばしい臭いは海老?いや違うなぁ〜……。』


ローンは鼻だけはとてもいいので有名だった。


【海老にして海老にあらず!】


岩鉄さんが初めてグリーンカッツァを食べた時に言った言葉だ。


臭いはまるで極上のヒレ肉をソテーしたような香ばしい臭い…


味は伊勢海老をも越える旨さ…


そして見た目は緑の海老…

誰も考えた事がない全く新種の海老だった


それなのにローンは一発で海老とまで当てかねたのだ


『なぜ海老ってわかったんだ?俺なんて、最初臭い嗅いだ時うまそうな肉だなぁーとしか思わなかったのによ…』


『だって、たいせいさん。香ばしい臭いの中に海老特有の甘い臭いがしたし…。それに…。』


ローンははっとした顔をして顔を下に向けた


『それに?なんだよ?俺に隠し事か…?』


『何でもないですよ!ただとてつもなく食欲をそそるいい臭いがするなぁ〜って!味見してもいいですか?』

たいせいはローンの言葉のにごりが気にはなったが、他に怪しげな部分もなかったので気にしないようにした。


『いいぞ!食ってみろ!』
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