悪魔の涙
家族




あれから私はしばらくデュラバの胸で泣いた。









この九年間、私の“心”をわかってくれる人などいなかった。










ねぇ、デュラバ








私の“心”貴方は








受け止めてくれる?
























それから暫くしてデュラバが私の病室に滞在するようになった。









漓「ねー、デュラバ。」







デ「あん?」








漓「“すてーき”って知ってる?」








デ「あ!?おま、…ステーキも知らねぇのか!?」







漓「だって病院では出ないんだもん。」








だから、病院にはない物をデュラバに聞く事も出来る。













デ「ステーキっつーのは…」







ガチャ…








漓「!あ、お父さん、お母さん!♪」








ただ残念なのは…








父「…?今誰かと話してなかったか?」








そこにいるはずのデュラバの姿を私以外に見る事は出来ない事。










漓「ううん、一人だよぉ♪寂しくって♪」










母「そう、ごめんなさいね。忙しすぎてあまり来れないのよ…。そういえば、治療はどう?順調かしら?」








漓「まぁ…順調だと思うよ…」






デュラバの方を向くとそっぽを向かれた。








父「…?何かあるのか?そこに。」









ドキッ!






漓「う、ううん。雪だるまってゆーのを作ってみたいなぁって♪」










後…









後、何回お父さんとお母さんに会えるんだろう…?


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