ワケありニートな年下ワンコを飼いました
ガチのポンコツさん
 4週間の休暇が終わって、また忙しく働く日々が戻ってきた。
 やっぱり仕事をしていると、エネルギーが湧いてくる。心身ともに健康になれる感じだわ。

 新しくアサインされたプロジェクトは、大阪支社の人がプロジェクトリーダーを務める、比較的短期間のもの。だけど現地調査などで出張が多くて、家を空けがちになった。

「今日の夕飯は、張り切って作りますからね!」

 1週間の大阪出張、最終日の朝。ガクくんに帰宅時間を連絡すると、こんなメッセージが返ってきた。

 初めて1週間も離れたから、実はガクくんの手料理が恋しくてたまらなかったのよね。いままでは、外食やデリバリーでなんの不満もなかったのに。彼が心を込めて作ってくれるから、いつの間にか生活に欠かせないものとなっている。
 
「上條さん。このあと、食事でも行きませんか?」

 東京駅へ到着すると、一緒に出張した男性の同僚から誘われた。

「ごめんなさい。今日は、先約があるのよ」
「あ、そうなんですね。それじゃあ、今度ランチでもしましょう」

 これまでの私なら、彼氏との約束があったとしても、仕事での付き合いを優先していたと思う。だけど今日は、ガクくんの料理が食べたくて仕方なかった。

 会社に寄ることもなく、東京駅から真っすぐ家へと向かう。あぁ、お腹が空いてきた。
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