ワケありニートな年下ワンコを飼いました
「間違えて涼介さんに送ってた……まだ見ていないし、取り消しとこ。間違いでしたーっと……」

 もう、悪びれもせず言うんだから。なんだかいつも以上にヘラヘラしているように見えるのは、お酒が入っているからなの?

「そういう大事なことを、どうして間違えるのよ。ちゃんと送ってくれていたら、こんな心配せずに済んだのに」
「ご、ごめんなさい……彩女さんが、そんなに泣くとは思わなくて」

 私だって、どうしてこんなに泣いてしまったのか分からない。いままで、恋人の前でも泣いたことなんてないのに。生理のせい……なんて、やっぱり言い訳かな。

 今日は素直になるって決めた。だから思っていることは、きちんと言おう。

「……一緒に帰った子と、どこか行ったのかもとか、そういうことも考えちゃったの」
「えぇ? ただの同期ですよ、大学の。それに男も入れて複数人で飲んでいたし。でも、そっか。彩女さん、ヤキモチ妬いちゃったんですね」

 どことなく、ガクくんは嬉しそう。人の気も知らないで……あ、また泣きそうになる。

「……でも私には、ヤキモチ妬く資格なんてないし……」
「どうしてですか?」
「だって」
「恋人なのに」
「恋人じゃないのに」

 ほぼ同時に出たお互いの言葉に、私もガクくんもフリーズする。
 ……え、待って。いま、なんて言ったの?
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