nonsense magic
……なんだろう、気まぐれな小動物に餌付けをしている気分だ。
すきなものを共有できる相手がいることのうれしさに、どんどんお菓子を勧めてしまう。気づいたら箱の中の半分以上がなくなっていて、!となる。
さすがに、これ以上はなずなさんの体調が心配だから、残りは桜玖さんに渡しておきますね、とゆるやかなストップをかける。なずなさんはちょっと不服そうな顔をしながらも頷いてくれて、ほっと心の中でため息をつく……と。
わたしの背後に視線を透かしたなずなさんが、唐突に口元を歪めた。「だる、」と掠れた語尾をちいさく閉じ込めたら、そのままフードを深く被ってそっぽを向いてしまう。
……なぜ?と後ろを振り向けば、ガラステーブルに片膝をつきながらこちらを見据える桜玖さんの姿。ゆったりと微笑んだ桜玖さんは、ふわりと湯気を纏うティーカップに指先をかける。