まよいぼしカフェ
アイスコーヒーに伸ばしかけた手をとめて、耳打ちした香月さんを見上げた。
「なんて……言ってみました」
あはは、と照れ笑いを見せて戻ってしまう香月さんに絶句。
付き合いはじめてからというもの、顔を合わせて話すと度々こう……香月さんのお顔の良さで、わたしの色々がもたなくて。
視界から入ってくる幸せが、心臓やら頭やらを大変いそがしくさせるのだ。
カウンター越しに、すこし赤い顔で落ち着きがなく目を泳がせる香月さん。
──かわ……いや、格好いい……
わたしに言った言葉に自分で照れてるのが丸分かりで……
だからわたしも、素直に答えようと思っちゃう。
「……あ、あー……合って、ます……」
完全に香月さんの照れが移った。
伝えようと思って口にした一瞬で恥ずかしくなって、俯きがちに香月さんを一瞥。
「あ、ありがとうござい、ます……」
「っはい……」
目が合うなり、二人して照れ隠しのために俯いてしまう。
……これがわたしたちなんだよね。