幼馴染はお医者さん


◯愁サイド◯

実家に少し用事があって
帰ってきたら玄関にきりがいた

約束を破られて
きりからちゃんと謝ってくるまで
関わらないようにしていた。

「きり何しにきたの?」

お母さんに聞いた

「愁に借りたいものがあるからって
部屋に少しあがっただけよ」

「なに探してた?」

「わからない」

ここに来る前に先輩から電話があって
きりが近くのクリニックに入っていくのを見たらしい

先輩は私の担当してる患者ってことを知っててくれて
連絡をくれた

なんか嫌な予感がして
急いで家を出て
きりを追いかけた。

きりは自分の家の玄関を入るところだった

「きり」

きりの名前を呼んで一瞬、止まったが
すぐに家に入ってしまった。

あまり体調もよさそうではない。

俺の部屋に何の用だろう

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