白雪姫は寵愛されている【完】
頬に触れ、微笑む。
「早く…目を覚ましてください。私、言いたいことがあるんです」
今度はちゃんと言いたい。
「………何を、言うんだ」
聞きたかった声がした。顔を上げて彼を見た時、胸がはち切れそうになった。
「ッ…じん、くっ…ん」
起き上がろうとする身体を首を振って辞めさせる。
声を出せば涙が溢れそう。
言いたい事は沢山あるのに何も出てこない。
頭に手が乗った。ポンポンとされ溢れ出してしまった。
「よか…良かった…です…ほんとに…よかっ、」
またあなたの温かい手に触れられて。
また優しい声が聴けて…、本当に良かった。
「…私のせいで…ごめ、なさ……」
早く言わなかったから。私がもっと強かったなら。こんな事にならなかったはずなのに。
頬を包む手に涙が伝う。
「千雪のせいじゃない。だから…泣かないでくれ」
全部が優しくて愛おしくて。
朔也くんの時は嫌だなって思った事は、それなのに仁くんだと全然違う。
「早く…目を覚ましてください。私、言いたいことがあるんです」
今度はちゃんと言いたい。
「………何を、言うんだ」
聞きたかった声がした。顔を上げて彼を見た時、胸がはち切れそうになった。
「ッ…じん、くっ…ん」
起き上がろうとする身体を首を振って辞めさせる。
声を出せば涙が溢れそう。
言いたい事は沢山あるのに何も出てこない。
頭に手が乗った。ポンポンとされ溢れ出してしまった。
「よか…良かった…です…ほんとに…よかっ、」
またあなたの温かい手に触れられて。
また優しい声が聴けて…、本当に良かった。
「…私のせいで…ごめ、なさ……」
早く言わなかったから。私がもっと強かったなら。こんな事にならなかったはずなのに。
頬を包む手に涙が伝う。
「千雪のせいじゃない。だから…泣かないでくれ」
全部が優しくて愛おしくて。
朔也くんの時は嫌だなって思った事は、それなのに仁くんだと全然違う。