白雪姫は寵愛されている【完】


なんて話してる間に難波が軽く問いかける。


「おー、そんで三年振りに会った片思い相手はどうだったー?」

「「「難波さ───ん!?」」」(不良達、心の声)


全員が思った。難波という男は、意外と空気が読めないのだと。


八神は黙ったまま話さない。
顔も不機嫌なまま。

眉間のしわが増える。


「そ…総長怒ってね?」

「やべぇ…地雷だったんじゃ…」


全員の心の声が漏れ始めた。


「………可愛い…」


──────ボソッ、


全員が恐る恐るで総長の方へ視線を向けた。

そこには顔が真っ赤な八神の姿がある。口元を手で覆い、恥ずかし気な姿が…。


「どうしたら…千雪が俺の事見てくれるんだ?」

「まずは言葉遣いと殺気を抑える事だな。後笑え」

「……こうか?」

「それ笑ってねーよ。口角上げろ」


二人を横目に不良大集合。

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