愛したがりの若頭と売られた私
土曜日。
朝から二人は、ベッドの上でいちゃいちゃしていた。

「可愛い…可愛いなぁ…!僕の茉咲」
茉咲を閉じ込めるように抱き締め、キス責めしている夜凪。

「くすぐったいです…/////」

「フフ…しょうがないよ!
茉咲が可愛すぎるし、愛おしすぎるんだから!
ほらほら…逃げないで、沢山キスさせて?」

身を捩る茉咲を更に閉じ込め、キスを繰り返した。


しばらくして……
「…………んー、もう13時か…
さすがにお腹すいたね…(笑)」
と言う、夜凪。

「はい…(笑)」

「起きようね!
…………あ!今日は、僕が作るからね!」 

「え!?
だ、ダメですよ!」
キッチンに向かいながら言う夜凪を、慌てて追いかける茉咲。

「どうして?
今日は、茉咲はお休みだよ!」

「でも…夜凪さんこそ、久しぶりのお休みですよね?」

「そうだけど、茉咲、全然僕に甘えてくれないんだもん!」

「え……?」

「僕にまだ遠慮して、気を遣ってる。
だから、多少は強引に甘えさせないとね!」

「………」

甘えろと言われても“甘え方がわからない”

ずっと虐げられて生きてきた茉咲にとって、遠慮することや気を遣うことは当たり前なのだ。

(それに私は“買われた身”だし……)

………………こんなこと言えないけど……

結局……“何もしないで”と言われ、ソファに座りキッチンで調理をする夜凪を見つめている茉咲。

“せめて手伝う”という提案も、却下されたのだった。


「――――す、凄い……」

ダイニングテーブルに並ぶ、美味しそうな和食。

「フフ…!茉咲のために張り切っちゃった!」

「美味しそう…!」

「そう?」

「はい……!」
(夜凪さんって、何でも出来るんだな…凄い…!)

「さぁ、食べよう!」

「はい。
頂きます……!
……………美味しい…!」

「良かった!」

微笑み合い食事をして、片付けも夜凪が行った。

「夜凪さん、お疲れ様です!
とっても美味しかったです、ありがとうございました!」
茉咲の隣に座った夜凪に微笑み言う。

「ううん!
茉咲、これからどうしようか?
何処か、出掛ける?
それとも、本当に見つめ合って過ごす?(笑)」
茉咲の手を取り指を絡めて握り、反対の手で頬を撫でる。

「夜凪さんが決めてください」

「………」

「夜凪さん?」

「良いんだよ?
思ってること言ってもらって。
僕は君に何を言われも、見捨てない」

「いや、本当に“こうしたい”ってゆうのがないんです。
気を遣ってるというより、何を思いつかないとゆうか……」

茉咲は、困ったように笑っていた。


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