【完結】あいつは悪魔王子!~悪魔王子を召喚しちゃった!?魔術クラブ結成!都市伝説『追いかけ鬼』をやっつけろ!~

次の日に・放課後魔術クラブ!ラーのお茶会

 

 あの後、ラーが変質者に襲われたと言って少し騒ぎになった。
 
 ラーのお母さんが、すぐに車で迎えに来てくれて、光と麻那人は家まで送ってもらえた。
 光のお父さんも驚いていたけれど、二人が怒られることはなかった。

 車の中でラーは、光の手をずっと握ってて別れ際に『また話そうね』と言った。

 光の足はガクガクになって、カカトは靴ずれができていた。

「はぁ~~~……あぁよか……った……ぐぅぐぅ」

 それでも光はラーを助けることができてホッとしたまま、ベッドに倒れ込んですぐに眠ったのだった。

「ふふ……お疲れ様、ゆっくりおやすみ」

 ◇◇◇

「おはよー!」

 空太が朝、学校に来て光とラーを見て、違和感を覚える。

「んん? お前らケンカしたんじゃなかったの?」

 そう、空太が覚えた違和感は光の隣にラーがべったりくっついているからだ。

 一つの椅子に、二人でくっついて座っている。

 まるで、保育園の頃の二人のようだ。

「もう仲直りしたの! ね~~~っ光!」
 
「うん、そうだよ(でもここまで、ベッタリになるとは思わなかったなぁ)」

「光……追いかけ鬼は本当にいたのね」

 コソッとラーが光の耳元で話す。
 
 ラーのお母さんが、警察へ届け出たので、学校でも注意するようにお知らせがきた。
 
「うん。そう、追いかけ鬼はいたんだよ」

「でも、もう光が倒したから安心だよね」

 ラーは、昨日の光の力のことを聞いてくるかなと思っていたけど、何も聞いてこなかった。

 光にはそういう力があると、信じているようにも見える。
 
「それが~そうもいかない、みたいなんだよね」

 二人の前にいた麻那人が言う。

 昨日は、疲れて寝てしまったので、麻那人ともほとんど話はしていなかった。

「……麻那人、それってどういうこと?」

 びっくりしたのは光だ。

 もちろん妖怪や悪魔は蘇ったり、何度も現れるような存在なのは知っている。

 だけど、昨日の今日でまさか……。

「あの追いかけ鬼は、誰かが創ったものだ」

「創った……?」

「今日の放課後も、魔術クラブ集合できるかい?」

「……もちろん!」
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