ふたりが双子である理由
ならいいけど、とつぶやいて家に入っていった恭くんと今度こそ別れて、わたしたちも家に入る。
先にくつを脱いだわたしは、振り返った。
「涼くん」
「番組、終わるんだよな?」
「え? あ、うん……たぶん」
わたしの呼びかけは、座ってスニーカーのヒモをほどいている涼くんにちゃんと届いたはずだった。
なのに無視されて、涼くんが問いかけてきた。
番組とは、おそらく僕好きのこと。
出演者とスタッフのへまによって僕好きの配信停止はすでに発表された事実。
時間を置いてふたたび配信される可能性を完全には否定できないけれど、たぶんなかったことにされるだろう。
突然の発言にも理解して対応できたわたしえらい。褒めてほしいくらいだと、緊張感に欠けるわたしの耳に、信じられない言葉が届いた。