チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~

シチローは3人に向かって、こう切り出した。


「この3人で一番走るのが速いのは誰かな?」


「ハ~イ♪
あたし、走るの得意♪」


ひろきが真っ先に手を挙げた。


「よろしい!それじゃあ、ひろきはオイラと一緒に来なさい」


「何する気なの?
シチロー…」


不思議そうに首をかしげるひろきの手を引いて、シチローは歩き出した。


「さて、この辺りでいいかな♪」


シチローは、ひろきを
『インネンヤクザ』から30メートル位離れた場所に立たせ、その方向を向かせた。


「だから~何なのよ~?」


そして、ヤクザの方を向いたひろきの後ろに隠れたシチローは、おもいっきり大きな声でこう叫ぶ。















「や~~い♪このクソヤクザ~!お前の母さん~デ~ベ~ソ~~♪」




しかも裏声で。


< 9 / 211 >

この作品をシェア

pagetop