甘さなんかいらない
慣れない飲み会にキャパオーバーぎみのアルコール。
正常な判断力があるあたしが客観的に今を眺めていれば、確実に危険だと合図を送るのに。
その時のあたしに客観性なんてないどころか、その人を判別することすらできずに。
だから、知らない声、知らない顔、知っているバニラでもないのに、君とならいますぐ抜けたい、とふわふわ考えてしまったせい。
「……瑛くん?」
____ねえ、瑛くん、他のひとのとこいっちゃやだ。
そんなふうに、思ってしまった。
だから、瑛くんなわけ、ないのに、口走ってしまった。