熱の城

 怖い……。震えがまだ、収まらない。

 鼓動が、さっきよりも速くなっているのに気付いた。こんなに近くでタイガーに見据えられて、これからどうなってしまうんだろう?

 唇に残る熱いKISSの感触、広くてがっちりとした彼の胸の中、力強くて身動き取れなかった腕の……。


「……っ」


 思い出すだけで、眩暈がする…―――


「俺が……、好きになってしまったんだ、藤乃のことを」

「……!?」


 苦しそうな眼差しと、飾らない告白が、真っ直ぐに胸の奥に突き刺さる。

 タイガーが、わたしを!?

 冗談ではなく?

 真っ直ぐに見つめられて、顔がどんどんと熱くなって耐え切れず、わたしは、ギュッと目を閉じてうつむいた。


「藤乃、チャンスをくれないか?」


 へたり込むわたしを支えていた彼の腕が、肩からゆっくりと離された。



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