熱の城

 首元って、言ったら……、もしかしなくても?

 わたしはあわてて鏡を取り出し、みるくが指した首元を確認した。

 えぇぇぇぇ~っ!!??

 心の中で悲鳴を上げる。

 何コレ……、大き過ぎ! 思わず泣いてしまいそうなくらい、かなり大きくバッチリとついていた、タイガーのKISSマーク。


「―――…~っ!?」


 鈴木さんったら、やり過ぎよ!

 午前中ずっとこのままで仕事していたの? 大丈夫、わたし??? 補佐の先輩たちによく言われなかったな……。


「……っ! みるく~っ、どうしよう、営業フロアに戻りたくないよぉ~!」

「はいはい、コンシーラとファンデで隠したげるから、後で更衣室行こう?」

「……うん、ありがとう、みるく……」


 とりあえず、みるくに更衣室でKISSマークを目立たないように何とかしてもらって、午後は、素知らぬ顔で黙々とファイルの作業をこなした。



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