熱の城

『おはよう藤乃 今日から仙台に出張だから先に出ます 告白の返事は、急いでないので、ゆっくり考えてください じゃあ、遅刻しないように』


 ゆっくり考えてください、だなんて……。

 今も、身体に残っている、昨日のタイガーの熱。その残り火が熱いまま、わたしの身体を焦がし続ける。


「……っ」


 あんな風に抱いておいて、ま、まともに考えられるワケないじゃない!


「―――…それより芽依さぁ、一応彼に控えてもらった方がイイよ?」

「えっ?」


 言いにくそうに、内緒話をするように声をひそめて、みるくは、わたしの顔に近づいて口を開く。


「彼? ……な、何が?」

「ここ? 隠した方がイイよ?」


 と、みるくは自分の首元あたりを指でトントンと、分かりやすく叩いてくれた。



< 73 / 90 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop