神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜
って、ことは…。

「お前…ベリクリーデ、なのか…!?」

「…?」

そう考えれば考えるほど、似てる。

ベリクリーデに似てる、と言うより…最早、ベリクリーデそのものだ。

ベリクリーデが、そのままちっちゃくなったみたいな感じ。

「お前…名前は?」

「ふぇ?」

「名前。なーまーえ、分かるか?」

この子が何歳なのか分からないが、もしかしたら自分の名前が分かるかもしれない。

すると。

「お名前は何ですか?」

「…あう〜?」

…駄目か。こてん、と首を傾げている。

「ベリクリーデ、か?」

「?」

「べ、り、く、りー、で」

「…ぺいくいって」

おぉ、喋った。

めちゃくちゃ舌足らずだけど。

「ぺいくいって〜」

「おー、よしよし…。やっぱりベリクリーデなのか…」

目の前にいる赤ん坊が、ベリクリーデ…が、幼児化した姿だと判断。

「なんてことだ…。とうとう、精神年齢と見た目が一致してしまった…」

…って、言ってる場合かよ。

「何でこんなことに…?ベリクリーデ、お前何があったんだ?何をしたんだ…!?」

「…??」

「…」

きょとーん、としているベリクリーデ。

…赤ん坊を問い詰めても無駄だってことくらい、気づくべきだった。ごめん。

今のベリクリーデが喋れるはずがない。

それどころか。

「ん〜…」

うとうと、と眠そうなベリクリーデ。

まぁ…赤ん坊だもんな。

さっきまで寝てたし…まだ眠いんだろう。

「…ふぇ〜…」

「あー…。はいはい、よしよし…」

赤ん坊の寝かしつけなら、多少の心得はある。

これでも、結構長生きだからな。俺は。

チビベリクリーデを抱き上げ、背中をぽんぽんしながら、軽く揺すってやる。

「よーしよし。良い子、良い子…」

「…すぴー…」

「…よし、寝た」

めっちゃ素直な良い子じゃん、こいつ。

こんな素直に寝てくれる赤ん坊、滅多にいないぞ。

普通、もうちょっとグズる。

まぁ、大人のベリクリーデも、素直は素直だから…。

三つ子の魂百までと言うが、ベリクリーデは昔も、今も素直な性格らしい。

…感心してる場合かよ。

このまま一生、ベリクリーデが大人になるまで子守りするなんて御免だぞ。

どうしてこうなったのか、その理由を突き止め。

そして一刻も早く、もとの姿に戻ってもらわなくては。
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