神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜
そんな風にして、クロティルダと交代しながら、てんやわんやでチビベリクリーデの面倒を見ること、五日間。

五日目の午後のことだった。




「ふわぁ…」

「?ベリクリーデ、眠いのか」

「ん〜…」

お昼ご飯を食べたベリクリーデは、眠気を訴え始めた。

「分かった。それじゃ、ちょっとお昼寝しようか」

ここ毎日ずっと、お昼ご飯の後は一時間くらいお昼寝させてるからな。

俺の貴重な休息タイムでもある。

ベビーサークルの中に、お昼寝マットを敷いてやり。

枕と、それから毛布を持ってきた。

幼児ベリクリーデ用、お昼寝セット。

まぁ、これらも全部、アイナのお下がりなんだが。

「ほら、ここに横になって、少し昼寝を…」

「…じゅいしゅも」

「え?」

ベリクリーデは俺の服の裾を掴んで、くいっくいっと引っ張った。

「じゅいしゅも。いっしょ」

訴えるベリクリーデ。

…俺も一緒に昼寝しろと?

いや、俺はこの間に、この五日間で溜まりに溜まった仕事を、少しでも消化しようと思っていたんだが…。

「あの…ベリクリーデ、お願いだから一人で…」

「じゅいしゅも〜…」

ぐりぐり、と頭を押し付けておねだり。

あー…。…はいはい。

「分かった、分かったよ」

こうされると、もう「ダメ」とは言えないじゃないか。

甘いのかなぁ?俺って。

でも、こんな顔でおねだりされて、ダメって言える大人、いる?

少なくとも、俺には無理だよ。

「一緒に昼寝しよう。な?」

「うん!」

こうして。

俺はベリクリーデに添い寝することになった。

横になって、ベリクリーデの背中をぽんぽんと優しく叩いていると。

「…すぴー…」

眠たがっていたベリクリーデは、あっという間に夢の中。

「…ほんと、間抜けな顔だよなぁ…」

幼い頃から、こんな間抜け顔晒してたのかねぇ。

ベリクリーデだけ寝させて、俺は起きているつもりだった。

しかし、毎日の育児に、俺も疲れていたのだろう。

気がつくと、俺もベリクリーデに添い寝したまま、眠り込んでしまった。





…夢の中で、何処からか。

ビリッ、ビリッ…と、布が破れるような音がした気がした。


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