神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜
そして、ベルーシャと交わしたもう一つの約束。

もちろん、俺はその約束を忘れてはいなかった。

ベルーシャが生贄に捧げられて死んでから、一体どれほど時が経っただろうか。

俺はずっと、その時を待ち望んでいた。

天界から地上を見下ろし、その時を待ち続け。

…そして…。





「…見つけた」

ちっぽけな街の、ちっぽけな家の中で。

ありふれた母親と、ありふれた父親の間に誕生した、新しい命。

新たな世界の、神の器となる存在。

…ベルルシア・アンジュリカの生まれ変わり。

俺はその幼い少女に、再び命を与えた。

…いつか、彼女が俺に命を与えてくれたように。

俺はラッパを取り、吹く。

命を吹き込む、ラッパの音が鳴り響く。

「…おかえり、我が姫」







俺が、ベルルシア・アンジュリカの生まれ変わりに。

ベリクリーデ・イシュテアに出会うのは、これから数百年後のことである。










END
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