日々、アオハル

𓂃⋆。˚ ◌𓈒𖡼


「……へくしゅん」


大好きな秋はすぐに姿を消してしまい、本格的に冬が顔を出し始めた。


「あはは、くしゃみまで可愛い」

「ひな〜誰かに噂されてるんじゃない?」

「えっ」

「大丈夫大丈夫!くしゃみ1回はいい噂って言うじゃん」


ふーこが箸で卵焼きを摘みながらにこりと笑う。


迷信を信じがちの私は、続け様に襲ってきた第二波のくしゃみをぐっと堪えた。どうかいい噂であってください、と心の中で祈る。


ここ最近のお昼休みは、吹奏楽部の部室にお邪魔してお弁当を食べている。


教室に暖房があるとはいえ、設定温度が低い上に、教室のドアが開くとひんやりとした風も一緒に入ってくる。全員廊下側の私たちは、暖房の恩恵をいまいち受けれていない。


ここでは備え付けの暖房機器の近くに机を並べて、暖かさを3人占めしている。部長のあっちゃんの職権濫用にありがたく乗らせていただいているのだ。


あと2週間で冬休みがやってくる。あっちゃん、ふーこと遊びの計画を立てながら箸を進めていると、机の上に置いていたスマホの待ち受けが光った。
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