日々、アオハル
すっかり自分の世界に入り込んでしまっていたことに、またハッとした。再び顔を上げると、2人は目元を三日月型に変え、口角をこれでもかと上げていた。
綺麗系のあっちゃんと、かわいい系のふーこ。顔の系統全然は違うのに、意味深に笑みを浮かべるその表情は瓜二つ。
「あのね……、」
机の上に落ちた唐揚げへと一旦視線を落とし、意を決してもう一度正面へと向き直す。
「私、2人に話したいことがあるの」
今まで誰にも話せなかった柊くんへの気持ち。大切な2人に隠しているのを、ずっと心苦しく感じていた。
あっちゃんとふーこの顔を交互に見ると、2人はふふっと柔らかく笑った。
「待ってたよ」
「ひなの話なら、なんでも聞くからね!」
2人の笑顔が優しくて、頼もしくて、強張っていた身体の力がすっと抜けていく。
「あのね、私、好きな人がいるの――」
初めて柊くんを見た日のこと、友達になった日のこと、新人戦の日のこと、体育祭の日のこと。そして、"好き"を自覚したこと。最初から最後まで、私の感情の全てを2人に話した。
時折言葉に詰まったり、変な日本語になったり、上手く話すことができなかったけど、2人は相槌を打ちながら真剣に聞いてくれていた。