空飛ぶ海上保安官は、海が苦手な彼女を優しい愛で包み込む
調べてみると、当時の乗組員は父以外全員が助かっていた。凌守さんは、それにさらなる違和感を覚えたらしい。
凌守さんはそれから、当時の乗組員全員が御船伊重工の陸地勤務へと勤務地を変更させられていることをつきとめると、当時の乗組員に話を訊きに行ったのだという。
「当時の乗組員に、証言してもらいました。あの日、船舶火災を起こした貨物船は、ボイラー異常が起きていたそうです。あなたのお父様は、異変にいち早く気付いて何とかしようとした。だけど、できなかった。ボイラーの内部設計が、設計図と一部異なっていたから」
「それって――」
思わず息を呑む。
「欠陥施工です。御船伊側はそれを分かったうえで、あの船を貨物船として運航させていた。事故は、起こるべくして起こったものでした」
つまり、御船伊重工は欠陥を隠蔽するために、父を犯人に仕立て上げた、ということだ。
「海花さんのお父様は、異常後すぐに欠陥にも勘づいていたそうです」
彼の言葉で頭に浮かんだのは、異常に気づいて設計図を手に、何とかしようと走り回る父の姿。燃え盛る火災の中、必死にボイラー異常の原因を探ろうとする父の姿だ。
凌守さんはそれから、当時の乗組員全員が御船伊重工の陸地勤務へと勤務地を変更させられていることをつきとめると、当時の乗組員に話を訊きに行ったのだという。
「当時の乗組員に、証言してもらいました。あの日、船舶火災を起こした貨物船は、ボイラー異常が起きていたそうです。あなたのお父様は、異変にいち早く気付いて何とかしようとした。だけど、できなかった。ボイラーの内部設計が、設計図と一部異なっていたから」
「それって――」
思わず息を呑む。
「欠陥施工です。御船伊側はそれを分かったうえで、あの船を貨物船として運航させていた。事故は、起こるべくして起こったものでした」
つまり、御船伊重工は欠陥を隠蔽するために、父を犯人に仕立て上げた、ということだ。
「海花さんのお父様は、異常後すぐに欠陥にも勘づいていたそうです」
彼の言葉で頭に浮かんだのは、異常に気づいて設計図を手に、何とかしようと走り回る父の姿。燃え盛る火災の中、必死にボイラー異常の原因を探ろうとする父の姿だ。