桐田家のヒミツゴト~秘密の契約結婚からはじまる恋~



前に、智夜さんのスマホに表示されたメッセージが頭に浮かぶ。

あの時──。
茉昼ちゃんが飲み会で、私と智夜さんと、朝士くんで柊くんを寝かし付けた日。


『お兄ちゃんっ子でさ、マジで俺から離れなくて。俺に彼女できると、滅茶苦茶邪魔してくるような、ブラコンだったよ』

『だからかな、茉昼って、……依存っていうかさ……周り見えないというか……うーん』


智夜さんのスマホの画面に明かりがついて、表示された文字。

茉昼ちゃんに向けられる智夜さんの眼差し。
あの優しさは、本当に実の妹に向けられるものだろうか。


違和感はいつもすぐ横にあったのに、私は見ないフリをしたんだ。

気付きたくなかったから──。



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