華の咲きかた
しばらく無言で走っていると、優香はふいに、独り言の様に言った。
「いつか…
本当に好きになってくれるといいな…」
「な…なに言ってんだよ。
優香のこと好きだから、彼氏になったんだろ」
「……。」
その無言は、何を意味するの。
「だ…大丈夫だよ、
あんたは可愛くて、いい子なんだから…」
「違います!」
優香は突然、ブレーキを握った。
「…優香?」
「私は…
いい子なんかじゃないんです…」
「……。」
そう言って静かにすすり泣く優香の声で酔いが完全に醒めた私は、自転車の後ろから降り、
理由も分からないまま泣き続ける優香の涙をハンカチで拭き、
なんとなく、
それ以上、何も優香の口から聞きたくなかったから、
優香の頭を胸にうずめ、
頭を撫で続けた――