華の咲きかた
焼酎の緑茶割りを作り、マドカさんに渡す優香は、少し間を空け、小さな声で答えた。
「私は…黄色かな…」
「黄色?
あはは、赤に黄色って目がチカチカしそうだな」
そう言って笑っていると、
静香さんが急にマドカさんを見て慌てた感じの声を出したので、私は振り返った。
「あ、おいマドカ。
タバコの灰、落ちるよ」
「…え?
あ、ああ…ごめん…」
灰皿にタバコを軽く押し当て、
優香が作った緑ハイに手をかけるマドカさんは、なんだか寂しそうな表情をしていた。
この時の私は、マドカさんの寂し気な表情の理由や、
原色を好まないはずだった優香の苦しみなんて何も知らずにバカみたいに笑っていた。
マドカさんは女らしい所もしっかり抑えた人だから、きっと知ってたんですよね。
ごめんね、優香。
あんたのこと、
何も分かってやれなかった、
ダメな先輩で――