北帝連―Taiju×shinobu編



俺の発言に呆れてため息を吐いた男に、もう一人の男もダルそうに言い放った。





「もういんじゃね?五千ポッチ回収する為に家に取りに行かせて待つのもめんどいし」


「だな」





もしかして助かったのかなと、誤解したのも束の間。

単車の持ち主の同意を確認したもう一人の男は、次の瞬間、忍の顔を殴り飛ばした。






「っ‥‥」「忍!!」





男はそのまま倒れる忍に近寄り、胸ぐらを掴んで立たせると再び顔を殴りつけた。






「やめて下さい!そいつは関係ないです!」


「そうだよな~、金払わねえお前がワリーよな」


「‥‥‥」






ヤスオという男はそう言いながら、俺の腹に蹴りを入れてきた。





「ゲホッ!」


「立てよガキ。弁償踏み倒すとどういう目に遭うか身体に教えてやっからよ」


「や‥やめて下さい‥」





再び詰め寄ったヤスオという男は、立ち上がらない俺の顔に蹴りを打ち込み、横たわる俺の腹にまたがりながら、顔を何度も殴りつけてきた。





「や‥‥やめっ‥」


「手どけろや、殴りづれーだろ」


「やめて‥下さい‥お願いします」


「虫の良いこと言ってんじゃねえぞ、ガキ。

殴られんの嫌だったら素直に金出してりゃ良かったんだよ」


「‥‥‥」



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