御曹司たちの溺愛レベル上昇中




ぎこちない空気の中、まずは部屋に行かないことには何も出来ないため、二階へとあがった。


「よいしょっと」


二階、八畳の一番奥の部屋。


カーテンや布団は村田さんが用意してくれたものだ。柄が同じ。

セットで揃えてくれたんだ……。


「……綺麗」


まだほとんど家具がなくて閑散としてるからか、八畳って広いのね。
アパートの部屋すっぽりかも……。


「窓もクロゼットも大きいっ。襖とは大違い」


わたしにとって未知の空間だ。

大袈裟かもしれないけど、お城気分。
楽しくて、クロゼットを開けたり閉めたりしちゃう。


「って……だめだ。遊んでないでちゃんと荷物整理しなきゃ」


あと、お母さんたちにも連絡忘れないようにしよっと。

わたしは鞄から日用品や制服を取り出し、片付けに取りかかった。






「──うん、じゃあまた連絡するから。うん、じゃあね」


片付けの後に、お母さんとの電話も無事終わった。
ちょっとびっくりしたけど、知ってる子……小鳥遊くんがいたことは一応伝えられたし。

……少し、癒されたかも。
家族との会話はやっぱりいいものだな。例え電話越しでも。


「ふぅ」


小さく息を吐いて携帯を枕のそばに置いて、ベッドへと寄りかかりわたしはひとり呟いた。


「……小鳥遊くんって、御曹司だったんだ」
< 19 / 250 >

この作品をシェア

pagetop