御曹司たちの溺愛レベル上昇中
毎日のように何かしらのアクションがあるから、
こういうじっと静かにする時間が、癒し。
と思っているのも束の間。
廊下からゆっくりと走るような足音。
『雪だよ、ちょっと見せたいものがあって……時間あるかな』
控えめなノックに控えめなお誘い。
……なんだろう、見せたいものって。
迷いなく顔を出すと、手は土まみれの雪さんがいた。
「あ、ちゃんと肘でノックしたから大丈夫だよ。時間ある?」
「はい。大丈夫です。もしかして、お花ですか?」
「うん、綺麗に咲いたから見せたくて」
響に見つからないうちに行こう、と言うものだから、急いでわたしたちは勝手口の方へと向かった。
「……わぁ!すごい!」
雪さんの憩いの場かな、と思って覗いたりはしてこなかったお庭。
思いの外たくさんの花があって色とりどりでとても綺麗。
「これがこの前咲いた花で、こっちのが見せたかった花。ずっと咲かなくて心配してた花なんだ」
「そうなんですね……でも咲いてくれて良かった。すごく綺麗で。……雪さん、育てるの上手なんですね」
二人並んでしゃがみ、あの花は……って色々説明してくれるのを聞きながら、わたしも花を眺めていた。