御曹司たちの溺愛レベル上昇中
あ、そういう……。って響くん笑ってる。
文化祭が終わったからと席替えをされたわけだけど、くじ引きで決まった席に何故かずっと不機嫌そうだとは思ってた。
単に席が嫌なんだと思ってたけど……そういうこと、なのかな?
「颯くん、誰かと席の交渉してませんでした?」
「交渉?……あ」
そう言えば、
『あの席お前?一万でかわれ』
『え!?』
私の隣の男子にすごい形相でせまってたところを見た。
『小鳥遊ー、万札見せるのやめなさーい。持ってくるなー』
──なんて会話があった。
颯くん……完全に響くんに見透かされてない?
「……あ、ありました。万札ひらひらと」
「うーわ、やりそう。ま、僕もやるな。同じクラスなら。って、ははっ。琉衣さんと長々と話す僕にすごい顔してきてる」
颯くんの席へと目をやれば、頬杖をつきながらさっきよりとんでもない顔をしていた。
だけど響くんは全然気にしない。
それどころか『そうだ!』と何か思い出したようにわたしへ顔を寄せた。
「文化祭のあの時、ちゃーんと好きな人がいるんだって僕、断ってきたんですよ?だからこれから颯くんや雪兄さんじゃなくて、甘えるのは僕だけにして下さいね」
好きになるのも──


