御曹司たちの溺愛レベル上昇中
▶▷前進




意外にも、初日の夜はぐっすりだった。


それに、ちゃんとベッドから落ちずに一晩過ごせたわたし。


ベッドの寝心地がよくて、何度も起きようと思ったけど、結局休みだからと昼前までぐだぐたとしてしまった。

だから朝も昼も抜いて、着替えてすぐアパートへ向かった。






***





「──こっちのタンスは空になった。後は押し入れと……」


パンパンなゴミ袋に囲まれながら、順調に片付けを進めている。

色々な物が地べたに置かれてるから、すごく汚いけど……。


「布団……どうしよ。といってもわたしのしかないんだけど。村田さんが用意してくれてたし……使うことないよね」


空になったタンスの近くに、敷きっぱなしだった布団一式を順に運ぶ。


「っしょ、っと」


あー疲れた。猫の手でもいいから借りたい……。


「少しだけ休憩──」


アパートに来る途中にスーパーで買ったお茶に伸ばしかけた時、玄関のチャイムが鳴った。


「……誰だろ」



勧誘系かな、お客さんが来ることも配達員が来ることもほとんどないから。
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