御曹司たちの溺愛レベル上昇中
「……え?」
「どこに住もうが、貧乏だろうが、気にすんなって言ってんだよ。ま、それで性格悪かったら最悪だけどな」
向けられる言葉が、想像していたものと真逆だった。
「でも……お前は違うだろ。性格良いしな。そこは俺が保証してやるよ」
おんぼろって言われて、納得して。
狭いな、汚いな──そう言われると思った。
だって、小鳥遊くんは御曹司だもの。
わたしとは正反対の世界の人。
こんな場所に足を踏み入れたことはないだろうし、
住んだことも、ましてやシミのついた部屋なんて見たこともないかもしれないのに。
なのに、
"お前は違うだろ"
なんでこんなに胸が苦しいのに、あったかいんだろう。
胸をおさえれば、小鳥遊くんの言葉がどんどん染み込んで……わたしの視界が霞んだ。
「……え、お、おいっ」
服の裾を強く握って、涙が溢れないようにしているわたしに、小鳥遊くんは動揺しながらも歩み寄ってくれる。
それも嬉しいの……。
「なんで泣くんだよ……俺変なこと言った?」
わたしはすぐに全力で首を横に振った。
口を固く結んで、俯きながら。