御曹司たちの溺愛レベル上昇中
あぁ、どうしよう……。
背中、擦ってくれてるのに、我慢したけど結局ポロポロと涙が落ちてしまった。
このまま泣いたら、せっかく来てくれたのに小鳥遊くんを困らせちゃう。
涙が溢れそうになるたび、わたしは目を強く擦った。
でも、拭っていた手が小鳥遊くんに掴まれしまい思わず顔を上げる。
「擦んな。腫れるだろ」
そう言って、わたしの手をよけて指で優しく拭ってくれる。
「ごめん……すぐ泣き止むからっあとちょっとで」
「無理そうな気しねぇ?」
「いける。頑張る」
強がるわたしに小鳥遊くんは、『そうかよ』と小さく笑った。
そして、気合いで涙を引っ込め、小鳥遊くんに頷いてみせた。
「もう大丈……ぶ、か……って」
小鳥遊くんはわたしの後ろを見て固まってしまった。そしてわたしから後退り離れていく。
「え?」
なんだ思いと振り返れば──
「颯くんサイテー」
ドアの前で、響くんが冷めきった目で小鳥遊くんを見ていた。
すかさずわたしは響くんのもとへ走る。
「ち、違うのっ!これは嬉し泣きで泣いてしまって……小鳥遊くんは悪いことなにもしてなくてね……?」