御曹司たちの溺愛レベル上昇中
まぁ、テストが嬉しいって人あまりいないでしょう。……かくいう私もその一人。
新しい環境になったからーなんて赤点の言い訳にはならない。ちゃんとやらないと。
図書室は……当たり前に混んでるのが目に見えるし、やっぱり部屋におこもりするしかないかな。
わかんないとこもあるから、先生にも聞かないといけない。
アパートの取り壊しの日とかほとんど授業聞いてなかったから、一部習った記憶がない。
自分が悪いんだけどね……。
「はぁ……憂鬱だ」
帰りたいけど、つい机に突っ伏してしまう。
「俺も」
頭上からの声に顔を向ければ、すでに帰り支度がらすんだ小鳥遊くんがいて、わたしを見下ろしていた。
「あ……小鳥遊くん、またね……」
「……全然気持ちの込もってねぇ、またねだな。どうせテストだろ?悩みは」
「小鳥遊くんはないの?テストへの不安的な」
「ない。全くもってない。じゃあな」
体を起こして、いつも通り帰っていく小鳥遊くんの姿を見送った。
──なんて羨ましいんだ。
だけどそこでふと思う。
「でも小鳥遊くんって……」
あれ、成績いいほうだっけ?