御曹司たちの溺愛レベル上昇中
▶▷ばいばい





今週末から始まる夏休み。



その前にアパートに行くなら今だと、日曜日の朝。わたしは家の中を忍び足で歩いていた。


汚いサンダルを手に一階におりて、共有ルームにもキッチンにも誰も居ないことを確認してから勝手口へ。


静かに扉を開けて、ガーデニングコーナーをチェック。

雪さんは……いない。



サンダルを履いて倉庫の脚立を──



「わっ!?……んぐっ!」


勝手口のドアを閉めた時、倉庫から颯くんが出てきて大きい声が出てしまった。

すぐに颯くんの手に封じられたけど。



「……何でっ──」


居るの?と聞こうとしたけど、颯くんの肩に脚立が抱えられていたのを見て、察した。


「お前の行動パターンだと、今日行くと思ったんだよ。当たりだろ?」

「……読まれてたかぁ。そうです」


響くんは本屋に行くらしいし、雪さんは……寝てる?と予想して。

颯くんはまだ寝てるとふんだんだけどな。


「三人で行くとまた俺やる俺やる!ってなるからな。響も雪兄も居ない今のうちに行くぞ」

「えっ、あぁうんっ」


ほらほら、と颯くんに背中を押され、わたしたちは二人でアパートに向かった。


< 95 / 250 >

この作品をシェア

pagetop